ヴェネツィア派 (2011/05/22 21:19)

学生時代には、私はヴェネツィア派の絵画が好きだった。

ルネッサンスの絵画は変革の時代に相応しく様々な画風が混在しているが、なかでも異彩を放っているのがヴェネツィア派である。

当時の経済大国ヴェネツィアの精神をそのまま絵に写したような絵画は、華麗で俗っぽくて、これみよがしでひたすらに美しい。柔らかい光に満ちた世界は、印象派にも似ている。
魅惑的な姿態の女性を描きながら、海から立ち上る霧が光を撹乱してしまうのか、描線は曖昧だ。まるで言質を与えない取引上手のヴェネツィア商人のように。

同時代のフィレンツェでは清澄な凜とした空気が見る者の部屋にながれこんでくるような端正な絵画が描かれている。カテリーナ・スフォルツァやイザベッラ・デステの肖像は美しいけれど冗談を言ったら処刑されてしまいそうな怖さを持っている。
フィレンツェだって華やかな経済大国なのに、この違いは何だろう。人生に対する姿勢かしらF65B.gif
[PR]
by treeintheheart | 2013-10-09 12:45 | 文化と言葉と…

魂の奥に下りて行って不思議な扉を開けてみてください。幾千年の時を経た大樹の息づく深い森。滴る光、湧き零れる水。そこに満ちる声の囁きを聴ける人になりたい。人の魂が、この星とそこに息づく数多の生命と、深いところで繋がっていることを感じとりたい。カリスマ性なんか微塵もない主婦Aの「闘病」「子育て」「考えごと」の記録…になるはず


by treeintheheart