マルタとマリア③( 2010/11/07)

私の両親は二人とも癌で、特に母は余命宣告も受けています。そんな母を父は一人で介護し続けています。80歳代の父の負担は並大抵のものではありません。
私自身持病があり、ひとりで駆け付けることもできない身体なのですが、週末毎に夫とともに訪れては世話を焼いたのです。
家事の手伝い、下準備はもちろん、病状について主治医の話を聞いたり、市の福祉課のかたやケアマネージャーさんと連絡を取り合ったり、親戚に相談したり…私としては精一杯のことをしている積もりでした。
ところが父には
「残された日々を、出来るだけ何もなかったかのように過ごしたいんだ。頼むから心を折れさせないでくれ」
と言われました。
さらに病状が進んだ母は、認知症状も出始め、毎日私を敵視した電話をかけてきます。
私が家の物をあれこれ盗んで行く、というのです。たぶん、私が家のあれこれに手を出したり様々な人と私が打ち合わせをしたため、不安が募ったのでしょう。
「あれほど聡明で優しかった人が」
と私は毎日泣きました。
「私は出来るだけのことをしてきた。なのに何故受け入れてもらえないのか。何が間違っているのか。放置はできない、でも手を出せば関係は悪化する。私はどうすればよいのか。」
そんな中で考え続ける足掛かりとしたのがマルタとマリアの物語でした。

私は今まで両親のことを誰にも相談したことがありません。私の覚悟が決まっていなければ、どんなに優しい言葉をいただいてもそれをきちんと受け止めることができないと思ったからです。
でも《マルタとマリア 2》で書いたように、ようやく答えの一部が見つかったのでした。
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by treeintheheart | 2013-06-17 08:53 | 父母の記録

魂の奥に下りて行って不思議な扉を開けてみてください。幾千年の時を経た大樹の息づく深い森。滴る光、湧き零れる水。そこに満ちる声の囁きを聴ける人になりたい。人の魂が、この星とそこに息づく数多の生命と、深いところで繋がっていることを感じとりたい。カリスマ性なんか微塵もない主婦Aの「闘病」「子育て」「考えごと」の記録…になるはず


by treeintheheart