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すべてみどりになるまで

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魂の奥に下りて行って不思議な扉を開けてみてください。幾千年の時を経た大樹の息づく深い森。滴る光、湧き零れる水。そこに満ちる声の囁きを聴ける人になりたい。人の魂が、この星とそこに息づく数多の生命と、深いところで繋がっていることを感じとりたい。カリスマ性なんか微塵もない主婦Aの「闘病」「子育て」「考えごと」の記録…になるはず

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取り外さなくちゃ
リビングルームの
壁にかかった小さな写真


卒業前の「親子ふれあい教室」
作ったフレームは
ワンピースの余り切裂


ミシンの調子が悪くて
何度もやり直した
広がるスカートがうれしくて
くるくるまわって
ぶつけたおでこ
頬に涙をのせたまま
煌めきこぼれる笑い声
なにもかもが大事件だった


特別な一着も
引き出しの奥から箱の隅へ
そしていつのまにかいなくなり
余り布裂だけが手元に残る
フレームを作った手は
もう私より大きくて
長い指が器用に動いた


その手が作るVサインの下に
さらさらの髪 赤いTシャツ
肩にはパパの手
急に走り出すから
何気なく押さえてる
いつもみんなの真ん中で
守られていたのか
捕らえられていたのか


頬の上下にえくぼを刻み
泣いているのに笑っていると
いつも間違えられていた
「いちごじゃなくて
いちごの葉っぱ」
自分のことをそう言った


あの頃
何もなかったように
微笑む子供達も 
それぞれに
育てていた種


リセットはできない
捨て去ることも
だから今
壁のフレームを外して
新しい写真を入れよう
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by treeintheheart | 2010-12-31 16:14 | 子供たちの記録
「ユダヤ人は、誰でも心の中にテントを持っていて、必要とあれば何時でも何処でもそれを拡げることが出来るのだ。」

ヘンリ・ジェイムズだったか誰だったかの短編小説の中に、上のような一節がありました。
祖国を持たず世界をさすらうユダヤ人の知恵と哀しみと勁さが、この一文に込められています。

その状況は、現代の私たちにも少し似ているかもしれない…そう感じたのは、年末の大掃除に向けてたくさんの物を整理しなければ、と思ったからでしょうか。
あれも必要、これも要る…そうやって沢山のものを甲羅のように抱えている私たち…
癒されたい、と都会を自然をさまようけれど
心の中に小さなテントがあれば…ほら、ね。
あなたひとりで過ごすのもよし、友を招いてお茶をするもよし…


でも、ひとつ問題が…


そのテントは、何処にも売っていない
糸を紡いで織り上げて…
まずはそこから始めなくては。
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by treeintheheart | 2010-12-12 08:37 | 思い出