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セイギノミカタ(20120518)

まだ10代だった頃から、母が言う愚痴や不平不満に、私が両手を挙げて同調することは、滅多にありませんでした。
私は、母の味方ではなく、いつでも「セイギノミカタ」でした。
血肉をわけた我が子だからこそ洩らした心の内なのに
「それはママが間違っていると思うよ」
はっきり指摘されて嬉しいはずはありません。
たぶん母にとって私は、母が言って欲しいと思っている言葉をあまり言ってあげない薄情な娘だったのでしょう。
子供だった私は
「本当にその人のことが好きなら、その人にとって一番厳しいことを言える人になりなさい」
という母の言葉の表面だけを捉え、そんな関係になるまでには遠くて長い道程があること、相手を思いやり気遣っていることを十分理解してもらう必要があること…そんな当たり前のことを、幾分すっ飛ばしてしまったのでしょうか。

今思うと、私に対するそれが、母の敵意のルーツなのかもしれません。
母の認知症状が進んだ今では、私はいつでも母の味方です。それでも、母にとって私はかなり居心地の悪い存在のようです。母にしてみれば「今さら何を」といったところなのでしょう。

今、私の子供たちは、私の至らない点をズバズバ指摘します。その舌鋒の鋭さに、時には立ち上がれないくらい凹みますが、その一方で幸いなことなのだとも思っています。そして、その言葉を受け止めようとしてボロボロの自分を、時にはこっそり誉めてあげてもいいかな、なんて思ってしまうのです。
by treeintheheart | 2013-10-08 02:10 | 父母の記録

魂の奥に下りて行って不思議な扉を開けてみてください。幾千年の時を経た大樹の息づく深い森。滴る光、湧き零れる水。そこに満ちる声の囁きを聴ける人になりたい。人の魂が、この星とそこに息づく数多の生命と、深いところで繋がっていることを感じとりたい。カリスマ性なんか微塵もない主婦Aの「闘病」「子育て」「考えごと」の記録…になるはず


by treeintheheart